※ご質問を頂いたので、ここにも回答を残しておきます。
全国救護施設協議会(全救協)では、救護施設の個別支援計画はバックキャスティングで作ることを勧めています。
バックキャスティングとは、まずゴールを設定し、次に現在の状態をアセスメントして、ゴールに置いた目標を実現するための取り組みを逆算して考える方法です。反対に、まずアセスメントを実施し、そこから積み上げてゴールを設定する方法はフォアキャスティングと言います。
なぜ全救協版の個別支援計画はバックキャスティングなのか。それは、まず救護施設が他法優先の施設であること、次に支援を社会モデルで考えていることがおもな理由です。
救護施設は他法優先の施設なので、まだ支援制度や支援のツールが整っていないケースを受け入れることがあります。こうしたケースには、オーダーメイドで支援を組み立てて提供する必要があります。その時は、まずゴールを定めてから、それを実現する方法を考えるのが合理的です。また、これまで救護施設の支援が「悪いところ」を探して改善する、いわゆる医療モデルになりがちだったのを改めようとしたからでもあります。
バックキャスティングは、SGDsなどでも使われている方法です。
救護施設個別支援計画におけるバックキャスティングの実際(フレームワーク)は、全救協の研修などで詳しく解説しています。救護施設にお勤めでご関心をお持ちの方は、そうした研修の受講をお勧めします。