根拠なく言い切ります。夏は「祇園祭」にはじまり「五山送り火」で終わります。
その、わたくし(マエジマ)に夏の終わりを告げる「京都五山送り火」が、いよいよ今週水曜日(送り盆・8月16日)に迫ってまいりました。
五山送り火は、お盆でこの世に帰って来られていた死者の霊(「おしょらい(精霊)さん」といいます)をあの世にお送りする儀式です。
毎年16日夜20時頃に、東山(大)に火が点ります。そこから、松ヶ崎(妙・法)、西賀茂(船形)、大北山(左大文字)、嵯峨(鳥居形)まで20分ほどかけて順に点っていきます。火が点っているのは、それぞれ30分間ほどです。
この大変有名な「京都五山送り火」のことを「大文字焼き」と言うと怒る人がいます。
「節子、それ大文字焼きちゃう、送り火や」という訳です。そこのあなた。いまなにかに怒りましたね。
それはともかく、京都が好きな人、それも京都出身でない人ほど「大文字焼き」呼ばわりに拒否反応を見せるような気がします(個人の感想です)。
ところが。「五山送り火」という呼び方は明治になってから出てきたものらしいです。それまでは「大文字焼き」と呼ばれていました。江戸時代に「大文字焼き」と呼んでいた記録があるそうです。
つまり、時系列で並べると「大文字焼き」が先で「送り火」が後、ということです。
X(旧Twitter)に、”8月に入りまして「五山の送り火」の呼び方でドヤ顔するおっさんが出没する季節になってまいりました。”というつぶやきもあるそうですし、いろいろなところで引用されている入江敦彦さんの書籍『京都人だけが知っている』にも「大文字焼き」と書かれているそうです。実はこの本、原著を探しましたが身近にありませんでした。ともあれ京都西陣生まれ「生粋の京都人」の入江さんに言われてしまえば、もう勝負は決まった感じがします。
私は、五山送り火のことを、これからは「大文字焼き」と呼ぶことにします。
こういうのを大阪では「焼き入れたらんかい」といいます(ウソ)。
ところで、前日15日のお昼ごろ台風7号が近畿地方を縦断するらしいです。
「大文字焼き」の準備にも影響が出ると思われます。
関係するみなさん、予定どおり行われてもそうでなくてもご安全に。